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 この業界にいると大和のことがどこにいても話題に上がる。大和を語る彼の目が眩しい。星大和を思い浮かべる金城の目は、岡田と同じように美しく輝いていた。そのまっすぐな尊敬の眼差しで、どうしてかたまらなく泣きたくなる。 「じゃあ、大切にしてくださいね」 「はい。大切にします。なによりも」 「あはは、かっこいいですね。なんだか照れてきました」 「いや、絶対おれのほうが照れてます。恥ずかしいことばっか言ったんで。でも、本当にすごく好きだってこと、知って欲しくて」 「はい。よく、伝わりました」  きっとこの人なら水野愛子を幸せにしてくれるだろう。どんな困難があっても二人で乗り越えていけるはずだ。  頭に浮かんでくる幸福な場面に微笑んで、何となく壁にかけられた時計を見上げ、二人して、声を上げた。 「大変! 時間ですね!」 「やばいですね。すみません、俺が話を長引かせちゃって……急いで戻りましょう」  話しながら慌てて走り出そうとすると、さりげなく金城が缶コーヒーを持ってくれた。気遣いのできる姿に思わず唇の端が持ち上がる。 「これが愛子ちゃんのハートを射止めたわけですね」  ふざけて囁くと、彼はわかりやすく顔を真っ赤にしていた。
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