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「若い人を担当しないのは難しいと思う、ごめんね。でもこんなことするの、大和だけだよ」
「漣の頭、撫でてたろ」
不貞腐れていることを隠しもしない言い方に笑ってしまいそうになる。大和があまりにも魅力的な人だから、この先の未来に訪れる絶望に気を取られることがなくてよかった。
今はただ、目の前の幸福を噛み締めていたい。
「それはそう、だけど。こんなふうにぎゅってして撫でてた？」
「……ちがうけど」
「じゃあやまとくんが特別じゃないの？」
「……それ、もっと言っていいよ」
「やまとくんが特別？」
「そう。誰の特別？」
「わたしの？」
「うん」
こんなふうに駄々をこねるのは本当に珍しい。思わず音を立てて笑うと、大和はますます私を抱きしめる腕に力を入れて、私の首筋に口付けた。
「あ、ちょっと、口紅つく」
「じゃあ消えるまで舐めてやろうか」
「ちょ、もう！ すぐそうやっていやらしい方向に行くからだめ」
「……さわられんの、嫌なわけじゃないんだ」
心底安堵したような声で囁かれて、大きく頷いた。その言葉が、拒絶されるのが怖いと言っているような気がしてすぐに答えを出した。
「いやじゃない、すこしも」
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