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「その分構うって、頭撫でる?」 「うん」 「ぎゅってする?」 「そう」  言いながら頭を撫でて、体を抱きしめた。  それでもまだまだ足りなさそうな目で見つめられると、胸が甘く痺れてどうしようもない。 「……まだほかにもある?」  降参して問いを立てると、大和は考える間もなく耳元に口を寄せた。 「キスは? さっきみたいに、ひかりからしてほしいんだけど」  子どものように甘えた顔をするのに、私を見下ろす彼の視線は火傷してしまいそうなくらい熱くて、少しも目がそらせない。  期待して顔を寄せてくる大和に勝手に頬が笑ってしまうから本当に重症だ。  悪戯な瞳に降参してもう一度軽く唇を触れ合わせると、大和は「もう一回」と囁いて私を困らせた。  私が困り果てて眉を下げると、大和は私とは正反対に表情を緩めて私の頬をなぞる。まるで私の頭の容量が、大和のことでいっぱいなってしまうことがたまらなく嬉しいみたいだ。 「もう。お仕事中じゃない時ならするから」 「いつでも?」 「……大和がしたい、なら?」 「したいに決まってるだろ」  大和はいつもまっすぐだ。嘘をついている自分が痛くなってしまうくらい誠実で、胸が苦しい。
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