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「星さんは昔のザ・演技派な感じの作品もすごくいいんですけど、最近はこういう恋愛ものにも出演するようになっていて、これがまた女子の心を擽りますよね~」 「人気の男性芸能人トップスリーに入るような俳優ですからね。私もあと十年遅く生まれていればチャンスがあったんですが」 「あはは、星さん、もう結婚してますからね」  声が、聞こえてくる。女性陣は残念そうに眉を下げながら口元には笑みを描いていた。 「星大和さんの素顔に迫る特集はこの後十四時三十分ごろから放送予定でございますので、皆さんぜひ、ご覧ください。ということで――」  コメンテーターの女性の声と共に、よく知った男性がレザーソファに座って笑顔で何かを話す姿が映し出される。心底リラックスした表情を浮かべるその人は、アッシュブラウンの髪を左右に分けて、美しい額を晒しだしていた。完璧にセットされた髪は、この部屋では見られないものだ。  星悠翔の柔和な雰囲気とも違う。星悠翔は大人っぽさより、あどけない笑顔が似合うタレントだった。しかし今私の目の前で美しく微笑んでいた男性は、それとはまったく異なっていた。
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