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「さっさとしゃべりなさいよ!」
怒られたルネスランが立ち上がる。
「きゃあああ!」
リエーヌは悲鳴を上げた。
「お客様に粗末なもの見せてんじゃないよ!」
ジャスリーナがまたムチを振るう。
「申し訳ございません!」
ルネスランは慌ててシーツを腰に巻いた。
「死刑だ!」
キリッと顔を引き締め、ルネスランはリエーヌに宣告した。
「お許しを……」
リエーヌは戦慄して一歩を下がる。どん、とユリックにぶつかった。
振り返ると、ユリックはニヤリと笑い、リエーヌの腕を掴んだ。いつの間にか扉は閉められていた。
震えるリエーヌをしり目に、ジャスリーナがまたルネスランにムチを振るう。
「お前ごときが死刑を宣告していいと思ってるのか!」
「ああ、お許しください。申し訳ございません」
ルネスランはジャスリーナに額づく。
その頭をジャスリーナが踏みつける。
恍惚を浮かべたあと、ルネスランはまたキリッと顔を引き締めてリエーヌを見た。
「クビだ!」
ジャスリーナに踏みつけられたまま、彼は言った。
「クビになってください、お願いします、だろ!」
ジャスリーナがムチをふるう。
「申し訳ございません。クビになってください、お願いします」
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