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 40年間彼女がいなかった俺にそんな真似できるのだろうか? ましてや、この風貌だ。俺は、好きになってくれる人がいない異世界でもボッチの自分を想像した。  俺は、その点を女神に問いただす。 「ご心配は無用にございます。私の世界の民には、あなたを愛するように祝福(命令)を贈ります。それと、あなたが現世での容姿にコンプレックスがお有りだったときのため、代わりの依代(よりしろ)をご用意させていただいております」  女神が両手を広げると、俺の目の前に3体の裸の男の身体が現れた。  1体は生前の俺と同じ位の年齢だが、彫りの深い優雅な顔立ち、筋肉質の引き締まった体躯、赤銅色の肌を持ったナイスミドル。  もう1体は少年から青年に移り変わる位の見た目、女性ではないかと思うほどの愛らしい顔、透きとおる肌を持った美青年。  最後の1体はまだ2次性徴が始まっていない年頃、少し丸みを帯びた顔には不釣り合いな理知的な瞳、健康的なピンクの肌をした少年だった。  俺は、各々の造形の美しさに目を奪われ悩んでいる。 「これらの身体の成長は、あなたのお好きなところで止めることができます。若返ることはできませんが、老衰で亡くなることはございません」  それならば答えはひとつ。  俺は永きに渡って愛されている、アニメの主人公に似た身体を指さした。  女神は俺の指さした身体を見て、何故か妖しい笑みを浮かべた。
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