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 息子さんが戻れるかどうか、治るかどうかはあなたの振る舞い次第だというのに、まだ他人事気取りですか?  幼い頃に飼っていた犬だって、あなたは飽きてしまったから下級生の、気弱な女の子に散歩も世話も押し付けて……。  何にも覚えていないんですね、○○くん。  あの頃から色々と、余計なものを見聞きしていた私に向かって、バケモノだとか、不気味だって囃し立てて唾まで吐いていたくせに。  教室の掃除や犬の世話、宿題にと嫌なことや面倒なことを私に全部押し付けて、先生の前では面倒を見ているフリをしていたくせに。  誰かに言ったら刺すからなって、彫刻刀まで私のお腹に突きつけたくせに。  転校してからは縁が切れてホッとしたけれど、次は娘に同じことをするなんて考えてもみなかった。  目を疑ったわ、大人になっても同じことをして、恥ずかしくないの?    あなたへの恨み言を、びっしり綴った手紙を足下において、鴨居に釘をさし、私が誕生日にプレゼントしたスカーフで……あの子は……。    でもね、私の母が……あの子にとっては祖母が守ってくれたんです。
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