死相少女

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1年後の2025年、7月5日。それはまことしやかに噂されている巨大隕石が落ちるXデー。地球は滅ぶのだと悟った。 「自分の死相は出てないのだろう!?」 「おそらく自分の死相は見えないものだと解釈するしか……」 「全員に死相が出たというならもうお前に用はない!死相少女!」 街は、黒いモヤだらけ。私にはこの地球は黒すぎる。残り1ヶ月になれば真っ赤に染まるだろう。私の精神は保てなくなっていった。滅ぶのが分かっているのならいっそ……いや、死相が出てない人間を探すんだ!それしかない。どこかに、どこかにいるはずだ。 ああ、赤いモヤは居ても、もう、死相がない人間が、いない。自分の死相が出てないことを呪う日が来るとは。私だけがいつ死ぬか分からない…… 最後に、私は死相少女としてネットに、赤いモヤの出ている芸能人を晒し、実際に死んでいくという遊びの書き込みをしていた。何度も何度も炎上した。死相少女にネットが恐怖するのだ。これが私の最後の悪あがき。7月5日に隕石で地球は滅ぶと書き込みし、パソコンを閉じた。 6月5日。街は黒から、赤に変わった。
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