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2024.07.26 少年期についてのあれこれ 2
三文戯作書きで底辺投稿者の『泗水眞刀』です。
ここでは愚にもつかない駄文や、執筆中の物語の補足等をダラダラと書いて行きます。
興味のない方は無視して下さい。
さて前回に引き続き、少年期の話しをしましょう。
わたしが田舎で育ったのは、中学一年生までです。
ですから、田舎の社会性についてはほとんど分かりません。
父親は運転免許を持っていませんでしたので、わが家には自動車はありませんでした。
叔父さんが独立するまでは軽車輌はありましたが、所詮は父のものではないのであまり車に乗る事もなかったのです。
しかし電車の駅も近く(そもそも田舎では、電車があるだけで大したものなのですよ。東京近郊の方、しかもお若い方にはお分かり頂けないでしょうが)、それと並行してバスの路線もあったので、そうそう不便は感じていませんでした。
わたしは子どもの頃は超が付くほどの「車酔い」体質でしたので、バスは大の苦手でした。
バスやタクシーの臭うだけで気持ちが悪くなるほどで、幼稚園の頃からバス旅行は苦痛の種でした。
みんな楽しいはずの一日バス旅行は、わたしにとっては地獄でしかありませんでした。
思い出は気持ち悪さだけです。
小学校の修学旅行(長崎でした)の二日目の最後に、酒造会社の工場見学があったのですが、わたしだけ体調不良でバスで休んでいたほどです。
すごく気持ち悪いのですが、吐くことはないんです。
ただただひたすら気持ち悪い、それだけです。
これまた話は逸れますが、車酔いに関してはもの凄い経験があります。
普通の方には信じられないことだと思いますので、お話し致しましょう。
極度の車酔いは中学、高校生となっても相変わらずでした。
進学せずに社会に出ることにしたわたしが、就きたくない職種の一つが「自動車に乗る仕事」でした。
子どもの頃からの怠け者で、入る会社も決まらぬわたしに業を煮やし先生たちが、勝手に動き出しました。
わたしは当時漫画家になるのが夢でしたので「就職せずにアルバイトでもしながら、漫画家を目指します」と担任に言っていたくらいです。
(いまの時代と違い、オタクやニートといった言葉もない頃です。わたしのような存在は結構珍しい部類でした)
しかし学校や担任にしてみれば、そんな馬鹿な話しをまともに受け止めてくれることなどなく、わたしは強引に「面接」に連れて行かれました。
その会社には、同じ学校の先輩が三人入っていたのでした。
わたしは面接だけして、あとで断わるつもりでした。
所が面接をしているとわたしの都合などまったく関係なく、入社前提で話しが進んで行ってしまうのです。
なにも言えずに面接の方と先生(担任ではなく、事業も受けたことのない先生でした)の話しを聞いているだけのわたしは、内心驚きました。
しかし内気なわたしは話しを遮ることも、お断りの言葉を口にすることできずに、面接が終了した時点で入社することに決まっていました。
当時の会社建物は経営者の住宅が上階にある、すごく古いものでした。
その建物の正面に建設中の物件があり、それが新しい社屋になると言っていました。
春に入社してくるときは、新しい建物ですなどと言われたのを覚えています。
その時の仕事の内容では、車に乗るなどとはひと言も言われませんでしたし、わざわざそれを訊くということもせずに、わたしのイメージと入社してからの実際の内容とは、遠くかけ離れた印象でした。
さて学校も卒業し、三月半ばに初めて出社しました。
いままでアルバイトさえしたことのない内気で人見知りなわたしは、緊張の塊で会社へと行きました。
そうして、驚きの事実を知るのです。
毎日車に乗らなければならないのです、そりゃ驚きますよ。
それでも仕方なく、わたしは車に乗せられるがまま一日が始まりました。
それまでバス旅行などでは、寝ていると気持ち悪さが少しは緩和されるのでなるべく寝るように努力していました。
社会のことをなにも知らないわたしは、仕事だというのに先輩社員が運転するライトバンの中で、必死に睡ることを心掛けたのです。
先輩からしたら、とんでもない行為だったと思いますよ。
出社一日目の新卒の若造が、あろうことか車で寝るんですよ。
しかしその時のわたしは世間知らずで、そんなことには気づきもしませんでした。
そして夕方頃になり、わたしの体調が限界を迎えました。
普段気持ち悪くても吐いたりしないわたしが、とうとう戻してしまったのです。
我慢できなくなったわたしは先輩に声をかけ、道路脇に停めてもらいゲーゲーと吐いてしまいました。
その日の仕事も終了し家へ帰ったわたしは、真っ青な顔で母親に言いました。
「もう会社辞める、これじゃ身体が変になってしまう」
実際の仕事内容と、夕方に限界となって戻したことを話したわたしに、母は納得してくれました。
物心ついた時から極度の車酔いを知っている母は、くたびれ果てた表情のわたしを見て、しょうがないと思ったのでしょう。
されどこの世には、奇跡としか言えない現象が起きるのです。
翌日からわたしは一切、車酔いしなくなったのです。
それどころか、通常の人間以上に車に強くなっていました。
それからは、後部座席で漫画など見ていてさえ平気になってしまいました。
(中にはこんな行為は、軽く気持ち悪くなる人もいるんです)
たったの一日で、十八年間苦しめられた車酔いは微塵もなく吹っ飛んでいました。
こんな事ってあるんですね、すごく不思議な体験です。
ははは、本日は車酔いの話しで終わってしまいましたね。
わたしの物語を読んでくださり、本当にありがとうございます。
すべての方に、心から感謝致します。
また明日お会い致しましょう。
※付録・聖大陸興亡志「最初期設定書」⑭
ヤマタイ
※天帝アマテラス(ファイサル・ロワイエル・ゴッドヴァル=アマテラスⅣ)
現人神である「ゴッドヴァル家」が治める国。
アンドローム大陸の最西端(ファーウェスト)の海上に浮かぶ島国。
主要な四つの島と、百八の中小様々な島から構成されている
五百年余にわたり鎖国をしている、謎に包まれた国である。
色々な国の王や皇帝は、神の末裔とされている事が多いが、このゴッドヴァルでは神そのものである「ゴッドヴァル家」が治めているとされている。
神の末裔ではなく、神そのものが治める国なのである。
よって、国も「神国」と呼ばれている。
資料(別資料となります)
※皇帝・カイザー、エンペラー
※王・ケーニヒ、キング
※大公・エルツヘルツォーク、グロスヘルツォーク、グランドデューク
※公・ヘルツォーク、プリンス
※公爵・グラーフ、デューク、プリンス
※侯爵・フェルスト、マークィス、
※伯爵・グラーフ、マール、カウント
※子爵・ヴィコント、ヴァイカント
※男爵・フライアー・ヘル、バロン
※准男爵・バロネット
※士爵・リッター、ナイト
※騎士・リッター、ナイト
※辺境伯・マルクグラーフ、侯爵級の爵位に匹敵する、国境を守る貴族。
※方爵・ラントグラーフ、諸侯を束ねる公爵並みの大貴族。
※宮中伯・パァルツグラーフ、宮廷の大臣を務める爵位。
※帝領伯・ライヒスグラーフ、地方の行政官。
※城伯・ブルクグラーフ、城塞の指揮官。
※選帝侯・皇帝を選ぶ選挙がある際の選挙権を持つ貴族。
※枢機卿・カーディナル、尊称は猊下。
※卿・ヘル、貴族を呼ぶ際の呼称。
グレナダ連合王国
パンデリオ教皇国
ラインデュール正王国
ラインデュール連合帝国
アポロニア神領
〝黒き斑路〟と呼ばれる石畳で整備された街道が、聖大陸中の隅々にまでに延びている。
その道幅や材質は統一規格で定められ、幅四ガイル半以上(馬車がすれ違える程度)で石の種類は御影石や安山岩、玄武岩等の花崗岩とされた。
(註・一ガイル=約一メートル)
国家間を結ぶ主要街道はすべてこの企画の道であり、各々街道名が付けられているのが一般的であった。
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