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(そういうことなのぉぉぉおおおお?)  ユリアナは心の中で盛大に叫んだ。もちろんその理由は。 「じゃ、私がクリスのプロポーズを断ったら?」 「私の『やられ損』だな」  フライムートはどこか自嘲気味に言う。 「ええぇ!!」  彼女の叫びは心の中の叫びだけでは抑えきれなくなっていた。  ユリアナは両手両膝をつき、まさしく『OTL』を横に並べたような体位をとった。 「ごめんなさい、魔王。私、勇者クリスのプロポーズを断ってしまいました」 「な、なんだと?」  フライムートはベッドから身を乗り出してユリアナに食って掛かろうとしたが、まだ体が本調子ではないらしい。身を乗り出し、ちょっとふらついたところをニャンとくんに止められ、その身を再びベッドの上に落ち着かせた。 「フライムート様、そういうことのようですニャ。この聖女ユリアナは勇者との結婚が嫌で、ここまで逃げてきたそうですニャ」 (ナイスフォロー、ニャンとくん)  でもそれがフォローになっているかどうかは微妙なところだ。  なぜなら言葉を聞いたフライムートが、驚きを隠せない様子で、今にもユリアナに食って掛かりそうなのだ。
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