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 ニャンとくんから本日三回目の「ニャンと」が出てしまった。そんなに驚くべき案件なのだろうか。 「聖女は勇者と結婚しないのかニャ?」 「そうですねぇ。別に、クリスのことが好きなわけではないですし。やっぱり、好きな人と結婚したほうが幸せになれると思いません?」  ユリアナはニャンとくん相手に、真面目に結婚観について語っていた。 「聖女の言うことも一理あるニャ」  ニャンとくんは「ふむぅ」と唸っている。  ユリアナはこの空気を壊すかのように、両手をパチンと合わせた。 「それよりも、魔王に会わせてほしいのだけれど」  だからといって、ユリアナが結婚相手の候補に魔王をあげているわけでもない。ここに置いてほしい、勇者からかくまってほしいというお願いをするためである。
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