子供食堂をやるきっかけ

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その夜 晩御飯の時間 息子がお菓子〇〇君がほとんど食べたと言う 俺は そうか またお菓子買っといてやるからなと伝える 家庭によっては健康面を考えて子供にお菓子を食べさせない家庭もある 食べさせてよかったのだろうか? でも子供はお菓子が食べたいだろうしなと思う反面 何か引っかかる もしかしてとある事が脳裏によぎる… それから〇〇君はちょこちょこと家に遊びに来るようになった しばらくして小学校の三者面談 三者面談を終え、帰ろうとした時 後ろから 『玉二郎さん』 そう俺を呼ぶ声が聞こえた 振り向くと そこには教頭先生の姿 この教頭先生 一番上の娘が小学生だったの時の担任でもある 何年か前に他の小学校に転任したが 教頭になりこの小学校に戻ってきていた 挨拶を交わし 少し世間話をする この時ふと 〇〇君と同じ服をいつも着ている子の事を思い出し 何気に教頭先生に話してみた そして帰ってきた答えは 母子家庭という事 親御さんの仕事がコロナで中々見つからない 仕事があっても短時間の仕事や短期の仕事 都会の方の仕事事情はド田舎に住む俺にはテレビやネットで知る程度でしかないが 田舎である俺の地元はこのコロナで仕事を失った または時短で収入が激減した こういう人達がかなり多かった 〇〇君だけじゃなく困窮している家庭は多く 把握しているだけでも20数名の生徒が困窮家庭またはカツカツの家庭環境だという 給食を当てにしている子供達も少なくない 学校側でもなんとかしたいと県や市に相談しているが 中々話は進まないというのが現実だったと話してくれた
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