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「って……愛來!?」 智史の隣に来た星那は当然あたしの向かいになって、あたしを視界に入れておおきな声を出してる。 「愛來の知り合いなの?」 「智史がいる飲み会とか聞いてない」 和歌の言葉は聞こえてないのか、不機嫌な様子をみせる。 「それはこっちのセリフ!」 そのまま立ち上がって、廊下に出る。 「愛來、待てって!」 廊下に出たあたしを追いかけてきて、手首を掴まれる。 「ごめん、俺分からないから教えてほしい。何に怒ってる?」 優しくあたしを覗き込まれて見えた顔に、あぁやっぱり好きなんだなって思う。 でも星那が出張に行ってからもう1ヶ月も経ってて、電話もあの日以来タイミングがなくてできてない。 1ヶ月ぶりの再会がこんな形なんて思い描いていたものじゃなかった。 「黙ってたんじゃわからないよ、お願いだから教えて欲しい」 「……んで」 言葉が上手くでてこない。 多分すぐ帰らなきゃいけないし、あえないからあたしに伝えてなかったんだろうってことは想像出来る。 でも知りたかったなんて、子供なのだろうか。 「ゆっくりでいいから聞かせて?」 あたしの頭を撫でる。 「なんでいるの?」 「え?」 「こっち帰ってきてるならどうして教えてくれないの?」 いざ言葉にしてみると簡単に涙とともに言葉が出てくる。
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