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「あ、あたし食べ終わったんで出ますね。ごゆっくりどうぞ」 ペコッと頭を下げて、伝票を持ち立ち上がる。 「ゆっくりすればいいのに、まだ昼休み残ってるでしょ」 「あたしがいたら落ち着けないと思うので……」 「あっ、澤上さん。合コン行かない?」 「「は?」」 急な米内さんの提案にあたしと如月さんの声が重なる。 「なんだ、お前ら。息ぴったりだな」 「あんな脈略もない話されたら誰だってそうなるわ」 あたしをチラッとみて気まずそうに顔を歪める。 「えっとなんで急に合コン……」 「新しい恋愛した方がいいんじゃないかなって」 「いーんじゃない、行けば」 どう答えようか迷っていると、降ってきたなんの感情ものっていないような声。 「……っ」 なんで好きだなぁってやっと思えた人にこんな事を言われなきゃならないというのだ。 暗に自分のことは諦めろとでもいうようなもの。 「……なんで、そんなこ「あっ、星那いた!」 バタバタと走ってきた足音と共に聞こえた声があたしの言葉を遮った。 「……えっ?!莱久(らいく)、なんでここに?」 「星那の位置情報ここだったから、お昼食べてるんだろうなって思って。ね、今日練習終わったあとあたしの家に来て欲しいな。来てくれるでしょ?ね?」 「お、おう……」 少し圧倒され気味にそう答える如月さんの目にはもうあたしは映ってなさそうだった。
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