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「澤上さんって早瀬と本当に仲良いんだな」 「腐れ縁ですよー。でもせっかく同じ部署のヘルプ行ったのに全然会えませんでした」 「いまは外まわり中心だからなー。なかなか部署にはいないよなー」 展示を見ながら如月さんと話すのはなんだかとても心地がいい。今日はあまりお客さんがいないようで閑散としていた。 「青砥が同期の間では付き合ってるって噂だっていってたぞ」 「青砥くんあたしにも言ってました。否定しましたけどね。本当に良い友達なんですよね。理解者というか……」 大学に入ってからすぐに智史と付き合い出して、智史と一緒にいる時間が長かったからそんなに友達も多くなかった。 そんななか、高校から一緒だった早瀬とはよく講義が被るし会う機会が多かったので疎遠になることもなかった。 智史と別れて何も無くなったあたしに居場所をくれたのは早瀬だ。 「なーんか妬けるなぁ」 「え!?そういんじゃないですよ!?」 「分かってるよ。ただ、俺が理解者になりたいなぁとは思ったりする」 「……っ、この先も相談ごとは早瀬ですよ」 照れくさくてこんな可愛くないことを言ってしまうあたしに如月さんは笑ってる。 「如月さんのことは相談できないじゃないですか……」 「ん?小さくて聞こえなかったなぁ」 「……なんでもないです!」 こんな揶揄われるような関係も嫌じゃない。
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