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「……?あれ?」 ぼんやりと目を開けると布団の中にいて「愛來!?」の大好きな人が駆け寄ってくる声が聞こえる。 「……星那?」 「頭は?痛くない?」 「う、ん……あたしってもしかして温泉で?」 「のぼせて倒れたみたい。ほら、水飲んで」 ペットボトルの蓋を開けてあたしに渡してくれる。 「……ありがとう」 ここに星那がいてくれることが嬉しくてたまらないのに、怖くて星那の顔をみることができない。 話しかた的に絶対違うってわかるのに、またあの冷たい表情をされたらと思うと怖くて仕方ない。 「愛來」 星那があたしの顔を自分へと向ける。 「……っ」 見えてきた星那の表情はさっきの冷たい表情じゃなくていつもの星那でぼろぼろと涙が溢れてくる。 「さっきはごめんな」 「え?」 「莱久の言葉だけ聞いて、あんなふうに言って。全部柚月に聞いた」 あたしの手を握って「愛來の話をまず聞くべきだったな」って眉を下げる。 「いま信じてくれるならそれでいいよ。でもさっきの言葉も表情も冷たくて怖かった」 「ごめんな。莱久が何を言ったのかも聞いたけど、時間なんて関係ないから。俺が愛來を好きで愛來が俺を好き。これだけで十分だから」 あたしの頬を両手で包み込む。 「俺も愛來も時間的にはまだぜんぜん2人で過ごしてないけどさ、2人のペースでいいだろ?」 「うん」 「これが俺らのカタチ」 星那の言葉に心が晴れていくのがわかる。 「星那、大好き!」 「ちょ、抱きつくな!理性飛ぶから」 必死に耐えてんだからという星那に「帰ったら星那の家で2人きりにすごしたい」って言うと「一日中可愛がってやるよ」って笑ってた。 これでいいんだよ。これがあたしたちのアイノカタチ
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