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「莱久さん……?」
なぜだか顔が青ざめている莱久さんの様子が気になって声をかけるけど反応がない。
「莱久」
突然やってきた星那が莱久さんに声をかける。
「せ、な……どうしよう知らなかった」
「行く?あっちの会場。多分メンバーだけで貸切みたいだからなんとかなるよ」
2人のやり取りがなんの話をしているかわからなくて口がぽかんとあいてしまう。
「ごめん、愛來。いいや変な勘違いされるくらいなら一緒に行こう」
「どこに……?」
「隣りの会場に」
「……へ?」
隣りの会場にはスターラッシュがいるとさっき誰かが言ってた。
そんな場所に行こうだなんて意味がわからなくてかたまってしまう。
「大丈夫、顔見知りいるから。ほら莱久も行くぞ」
「……う、うん」
「自分で立ってね。俺は触れたくないから」
まだ呆然としてる莱久さんをよそにあたしの手を繋いで「早くしろよ」って莱久さんに言う。
「な、なに?いみがわからないんだけど?」
「見ればわかるよ。あと愛來の安心材料にもなると思う」
「……安心?」
聞けば聞くほどよくわからない。
「すみませーん」
能天気なような声で隣の会場へと入っていく星那。
星那に続いて入ったら本当にスターラッシュのみんながこっちを見ていて朝から輝きの強さに圧倒されそうになる。
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