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「あの……?」 「すごいですね……! こんな短時間に回復薬ができるなんて、夢だと言われた方が納得する」 「シャーロット様、すごいです! 本当にすごいです! わたくし達は、瓶に詰めていけばいいでしょうか?」 「っ、はい……っ! お願いします。まだまだ回復薬は作れますから、魔力が切れるまで作ります!」 「シャーロット嬢、沢山作ってもらえるのは助かりますが、魔力切れを起こす前にやめてください──団長に殺されかねませんので……」  苦笑いを浮かべるレオン様に告げられた。笑顔のハンナに両手を取られ、ぶんぶん上下に振られる。私まで嬉しくなって微笑んだ。 「鑑定の結果出ました──最上級」 「え?」  起動させていた鑑定の魔道具から結果が通知されて、手を取りあっていたハンナと一緒に固まった。道具と薬草が違うだけで、こんなに回復薬に差が出るなんて……と思っていた目の端で、レオン様が眼鏡のフレームを押し上げて考えるように目をつむった。
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