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響香「奏野!一緒に行こ!」
奏野「あ、はい。」
体操服(?)を持って更衣室に向かう。
奏野「耳郎ちゃんって、趣味は何ですか?」
響香「ん〜、ギター弾いたり、歌ったりすることかな。」
奏野「私も歌うの好き!やっぱりロック系を歌ったりするんですか?」
響香「そそ!うちやっぱロック好きだな〜。」
他愛もない会話をしていたら、あっという間に更衣室に着いた。
奏野「しつれいしまーす。」
ドアを開けると、何人かの女子が既に着替え始めていた。
顔面偏差値高すぎて泣く(´;ω;`)((
?「あ!残り2人も来た!」
?「めっちゃ美人やん!」
?「はじめましてですわね!」
三奈「あたし芦戸三奈!よろしく〜!」
百「八百万百ですわ!よろしくお願いします!」
透「あたしは葉隠透!よっろしく〜!」
梅雨「あたしは蛙吹梅雨よ。梅雨ちゃんと呼んで。」
お茶子「あたしは麗日お茶子!2人共、よろしくね!」
響香「よろしく!あたしは耳郎響香!」
奏野「っ…」
芦戸「ん?どうしたの?」
頭が痛い。
何も考えたくない。
情報整理なんか今することじゃない。
もうやめて…!
負担をかけないで!
・・・。
変なことを考えてると、意識が遠のいていく感覚がある。
私は、沢山の友達を見るのが嫌だ。
理由、それは、両親たちしか知らない病気を持って生まれてきたから。
個性を使うごとに、寿命が縮んでいくという、「個性使用短命病」だ。
今の個性があるこの世の中でも、初めての病気らしく、治す方法が見つからなかった。
ずっと病院生活になるところを、両親が無理をして退院をさせてくれた。私に、病院だけの生活をしてほしくないっていう思いだったらしい。
私は、本当に退院できてよかったと思う。
あのまま病院にいたら、私は人生を楽しめなかった。
でも。
友達がたくさんできると、それだけ失うものが有るっていうことだって考えちゃうと、昔の自分と重なって怖くなる。
病院に行ってみると、その頭への負担も、病期の進行を早めていると言われた。
自分で防ごうとしても、周りにいる人が優しくて。
防ぎようがない。
でも、まだ頭が痛い。
もうだめだと思い、私は更衣室を飛び出した。
響香「奏野!」
耳郎さんの呼び止める声が聞こえた。
ごめんなさい。
私が悪いの。
私が生まれてきたのが悪いの。
私は結局、1−Aに戻ってきてしまった。
男子たちは、ほとんどが教室を出ていってしまっていた。
中に入ると、教室はとても静かだった。
奏野「誰もいない…」
自分の席に座る。
教室、机、椅子、教科書…どうしても「友達」というものが浮かび上がってくる。
はぁ。
もうヤダ。
机にうつ伏せになっていると__
ガラ🚪
?「あれ?奏野ちゃん!?どうしたの!?」
あちゃ〜、
デクくんだ☆((
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