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ふん、何が家をかえせだ、こっちはそのブン税金としてし払う金で大変な思いをしているのに。 ここは、何とかうそでもいいから渡さないようにしておけばいいか。 そう考えた村長は、これからとんでもないことに巻き込まれます。 しぶしぶでも長老のゆうことを聞いた村は、この後おきることを乗り越えることができたのです。 チーがなぜ人を帰せといったか、それは自衛のため、村を守るためでもありました。 兵士だけでは守りきれないことを、人が戻ることで、やり過ごせることもあるからです。 森から現れた魔物は、コボルトという犬のような魔物です。 こいつらは群れを作り、リーダーの指示で動きますが、無謀な争いはしません。 人間を襲うのは自分たちがピンチになったとき、だから無理に追い払ったりしなければ向かってくることはありません。 ただここの所食べ物が少なく、コボルトも生きるため、人間の子供を襲うこともありました。 でもちゃんとしていれば襲われずに済んだのです、家の中で、ちゃんと鍵をかけるとか、大人が見張るとかしていれば・・・。 コボルトたちは、人が戻ってきた村を経由、人気のない村へと入り込み散々暴れていきました。 それを長老に報告したところで、いうことを聞かなかった罰だといわれたらそれで終わりです。 結局は高い金を払い、守ってくれる人を雇うしかありません。 コボルトは人がいることで近寄ることはあっても前のように大暴れすることなく森へ帰りました。 結局この村長も人を戻したのです、高いお金を出したことに、だいぶ愚痴を他の人に言いふらしたらしいですけどね。 周り廻って長老の耳にはすぐに入ってきて俺たちもこの話を知ったんだ。 自業自得、馬鹿だなとチーは腰に手を当てふんぞり返っていうだろうな。 アイジュから聞いたチーが眠りにつくと大変なことが起きるというのは当りました。 ただ、あちこちに出て来た魔物の多くは、チーが寝る前に指示していたことでだいたいがやり過ごせた、そして俺たちは美味い肉を食べることが出来た。へへへ。 チサが眠って二カ月たとうとしている。 早い物は収穫が始まった。 俺たちも大忙し、新しい人たちも来はじめ、片づけてあったテーブルを出し、父ちゃんは、チーが言っていた通り、壁をぶち壊し、食堂へのやり取りが楽になった。 まあね、いろんなことをやるからそりゃ大変で。 ただね、壁が取り壊されたから、向こう側から見えてつまみ食いができなくなった。 「さあできたよ、もやしのさっぱり蒸だ、肉ばっかり喰うんじゃないよ」 「母ちゃん、俺ドンブリがいい」 「俺もご飯にする」 俺はチーにいっぱいレシピを聞いていた、それを俺たちや母ちゃんとやっている最中だ。その中でもどんぶりという者たち、ご飯の上に具をのせればどんぶりの仲間。簡単だし、うまいし。洗い物も少ない。 「うめー」 「うまい、チー、早く起きろー!」 「そうだ、早く起きないとみんな喰っちまうぞ」 俺たちは上を見て声をかけることが増えた。 チー、早く目を覚ませ、みんな待ってるぞ。
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