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そういえばルイ様は見覚えのある保護魔法と言われていたけれど、師長様とお知り合いなのかな。 「━━ヤカ」 「サヤカ」 「サヤカ、体調は大丈夫か?」 考えごとをしていて、よびかけられたのに気づかなかった。 『は、はい、大丈夫です。お世話になりました。』 そろそろ帰らなければ。 ルイ様に感謝の気持ちを伝えて、立ち上がると、呼び止められた 「サヤカ、家まで送ろう」 「え?」 正直、ルイ様ともう少し一緒にいたい気持ちはある。 けれど、これ以上甘えるのも気が引ける。 『お気持ちはありがたいのですが、大丈夫です。道を教えていただければ一人で帰れます』 「この辺りはあまり人も通らない。女性の一人歩きはおすすめしない。せめて街まで送ろう。移動魔法を使えばすぐ着くのだが…その… 良ければ歩いてもいいだろうか?」 ルイ様に憂いを含んだ眼差しでみつめられると、断れるはずもない。 怪我はもう大丈夫なのに。 ルイ様は罪悪感から過度の心配をしてくれている。 移動魔法というものも気になる。 ルイ様も私と同じく歩くことが好きなのかもしれない。
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