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『ルイ様、私は━━』 言葉を発し終わる前に、 突然地面に紋様が浮かび上がった。 「あぁ、やっと来たようだ」 驚く私の肩をそっとルイ様は引き寄せる。 思いがけずにルイ様に肩を抱かれた状態となり、恥ずかくもあり、眩しくもあり、目を閉じていた。 ゆっくりと瞼を持ち上げて、辺りを見る。 光の中から現れたのは、師長様だった 「師長さま?』 「やぁサヤカ様。それにルイ殿。」 「お久しぶりです。伯父上」 『え?』 伯父上?ルイ様とはご親戚だったの? 「スタン伯父上は、私の父の義兄なのだ。」 師長様は魔力が強い故にその能力を見込まれ、ルイ様の伯母様と結婚されたそうだ。 現在師長様になれたのは、実力は勿論だが、後ろ盾も影響しているとか。 ルイ様の一族はかなりの高位貴族のようだ。 「連絡を受けて驚いたよ。 サヤカ様がご無事でなにより。 まさか、あの女性嫌いで冷たいと噂されるルイ殿が女性を看病するなど想像もつきませんな~」 私はルイ様のことが誤解されている気がして、訂正の言葉を紡ぐ。 『ルイ様はとてもお優しいです』 「フォッフォッ。サヤカ様は特別なのでしょう。
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