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ふとソファーに視線を動かすと、寝転んでいる女性がいた。
予想外の体勢で、思わず二度見してしまう。
「姉上⁉︎ そのような体勢は、人前ではおやめくださいと何度も申し上げているではありませんか!」
「も~う、せっかく寛いでたのにうるさいわねぇ。あら、あらあらこちらはどなた?」
「姉上、こちらは訳あって保護しているサヤカ殿です。サヤカ、こちらが姉上だ」
『初めまして。倉━━さやかです。』
言いにくいかもしれないと思い、名前だけを名乗る。
「ようこそお越しくださいました。私はルイの姉、アンナ・エスカルトです」
アンナは寝転んでいたソファーから立ち上がると、優雅に膝をおりカーテシーをする。
流れるような動作で、目が惹きつけられる。アンナ様の周りが明るく輝いているように感じた。
先程寝転がっていた人物と同一人物とは思えない。
アンナ様もルイ様も同じく大変綺麗な方だった。 真っ直ぐな黒い髪にアメジストのような瞳。 二人が並ぶ姿は、一見姉妹のようにも見える。
「ルイ。私の占いのおかげなの?
詳しく聞かせて。 サヤカさんも畏まらないで気楽にこちらにどうぞ~」
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