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たまに一緒にいても、まともに会話してなかったも。
大学に入ってからは、私もアルバイトを始めて忙しくて……
卒業して一人暮らしを初めてからは、数えるほどしか連絡をとっていない。
お母さん達も、さすがに急にいなくなったら心配してるよね…
連絡とってないから気づかないかな……
「サヤカはご家族は?
つらいことを聞いたな、すまない」
私の顔が曇ったのを、ルイ様は見逃さなかった。
『謝らないでください。
私は姉妹とかはいないです。
ルイ様には素敵なお姉さんがいてうらやましいです』
「姉上は、良くも悪くも強烈な印象を与えるからな。」
文句を言いながらも、アンナ様のことを話すルイ様の表情は明るい。仲の良さが垣間見える。
『仲がいいのですね。
私の両親は、仕事でいつも忙しくて……
子供のころから、あまり家族で会話した記憶がないんです』
「そうか、お忙しい方達なのだな。」
『はい、でも…私が話そうとしなかったのかもしれません。
空気のような存在と思っていたので。
ひどい娘ですよね?
私…スマホばかりしてたし。
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