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扉へ視線を移すと、満面の笑みを浮かべて近づいて来る師長さまの姿があった。 「ルイ殿、サヤカ様、おめでとうございます!! いやぁ、本当にめでたい! これでサヤカさまに、やっと全てお話しすることができます。 いやぁ、これでやっと肩の荷がおりました」 『あ、ありがとうございます。』 師長様は、私の手を取り両手で上下にぶんぶんと激しく振る。 嬉しくて仕方ないという様子が窺える。 困惑して固まっていると、ルイ様が師長様の手を振り解き、私を引き寄せる。 師長様が向かいのソファーに腰掛けても、その体勢は変わることなかった。 私はルイ様に抱きしめられたまま、話を聞くはめになった。  恥ずかしくて、距離をとろうと試みたけれど、ルイ様はビクともしなかった。 仕方ないのでこのままの体勢で、師長さまのお話を伺うことにした。 恥ずかしくて頬が紅潮する 「サヤカ様、聖女様のお世話係を召喚することはお話ししましたが、お世話係の方にはもう一つ使命がありまして… その使命と申しますのが、実は この国の方と結婚することなのです。」 『結婚?どういうことですか』
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