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『いえ、大丈夫です…』 「勝手なお願いばかりで申し訳ない。 もしもお相手が見つからないようであれ ば、陛下より有力貴族との婚約を強制に勧めるお話しもありまして。  どうしたものかと日々逡巡しておりました ルイ殿とのことをお聞きした時は、ほんとに、本当にいや、ほんとに安堵いたしました。」 「強制した結婚ではダメなのではないのか?」 「ルイ殿、それはごもっともなことです。ですが異世界から来られたサヤカ様に興味を示す方も多いのも事実。 異世界から来られたということだけでも神秘的ですし、サヤカ様は可愛らしいですからな。 いや、これはセクハラになりますかな? 許してくだされ。 実は。城でサヤカさまをお見かけした方などから、既に結婚の申し出も多々ありまして… サヤカ様の存在は、国にとって大切であり、不安定な存在。 邪な考えを持った貴族などに目をつけられたら一大事ですからな。 いらぬ火種になる前に早急にと言われておりました。 陛下は結婚してから愛を育むこともあると仰せで」 師長さまは、その時の事を思い出したのか額の汗を拭っていた 「危ないところだったのだな。
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