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スタン伯父上。私はサヤカを手放すつもりはない。 陛下にも許可いただき早急に式を挙げよう」 『ルイ様…』 考える暇もないくらいに、話が進んでいくので実感が湧かない。 こちらで暮らしていかなければならないなら、その為に結婚しなければならないなら、せめて私の想う方と一緒になりたい。 今の私に真っ先に思い浮かぶのは、 ルイ様。 まだ知り合って間もないけれど、 これから知り合っていったらいいと、 それが楽しみだと言ってくれた人 ふとルイ様の顔を見上げると、 ルイ様は私の頬に軽く口づける。 皆の前でキスされたことに驚く。 『ルイ様!な、なにをされるのですかっ、見られてます…恥ずかしいです』 羞恥心でいっぱいで逃げだそうとするも、ルイ様は逃してくれない。 「私は構わないが?」 ルイ様は聞く耳を持たずに、頬や額に口づけを落とす。 生温かい視線を向けながら、師長様はエレナさん共々そそくさと退出して行った。 「サヤカさまお幸せに」 「あとはお二人でごゆっくり」 と言葉を残して。 ルイ様は一向にやめてくれる気配がなく、口づけは首筋へとエスカレートしていった。
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