1319人が本棚に入れています
本棚に追加
「……本当はさっき、皆にも言いたかったんです。柊二さんのこと、何も知らないのに勝手なこと言わないでって」
でも
私だけが知っている
柊二さんを知られたくなくて
喉まで出かかっていた
言葉を思わず飲み込んでしまった。
「……最低ですよね。自分の彼氏がバカにされてるのに、自分の欲が勝って言わなかったんです。」
言えたのに
私は言わなかった……
自分の
欲の方が勝って
自分の大切な人が
バカにされてるのに黙って見過ごしたんだ……
「はぁ……」
隣を歩く
柊二さんから
深いため息が聞こえた。
……そうだよね。
呆れられても
私に文句を言う資格なんてない……
.
最初のコメントを投稿しよう！