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先輩とは
極力ふたりきりに
ならないようにって思っていたのに……
「本気なのか?」
「……先輩には関係ありませんよね?私、仕事があるんでこれで失礼しま、え、先輩!?」
部署に
戻ろうとした瞬間
急に私の腕を引っ張り
近くの非常階段へと向かい壁際に追いやられた。
「なんなんですか、いい加減に」
「好きだ」
「え?」
「望月、お前のことが好きだ」
そう言った先輩の表情は
驚くくらいに切なげな表情を浮かべていて
「……あの頃の俺は、泣いたり笑ったりする表情豊かなお前は、妹みたいな存在で告白された時も、そう思ってたからお前からの告白を断った。」
「……」
「でも、次の日からお前と気まずくなって、何も言わずに会社を辞めて、望月と会えなくなって気づいたんだ……。あぁ、望月に抱いていた気持ちは恋だったんだって」
「……」
「遅いかもしれないし今更って言われるかもしれないけど失って気づいたんだ。俺にとって、望月がどれだけ必要な存在だったかを」
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