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あの頃の
トラウマを
克服していなかったら
きっと私は先輩からの
告白を泣いて喜んでいたと思う。
本気で先輩のことが好きで
本気で先輩の彼女になりたいと思っていたから……
でも今は……
「ごめんなさい」
「……」
「私の目には、もう、彼しか見えないんです」
私の全ては
柊二さんで埋め尽くされ
私の五感全てが
彼のぬくもりや声を覚えていて
その五感が私が
求めているのはこの人でないと教えてくれた。
「先輩から好きだって言われても、胸の奥があたたかくならないんです。全然、幸せな気持ちになれないんです」
「……」
「……あんなに好きだったのに、今は何も感じないんです。きっと、これが答えなんです」
「……」
「だから」
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