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「仕事中に悪い、少しいいか?」 部署に戻るなり 仕事をしている 社員へとそう声をかけた柊二さん。 皆は 声に反応して 仕事をしていた手を止め 噂が流れ 私たちの関係を知っているとはいえ 手を繋いだままのある種 一種異様な私たちへと一斉に視線が集まった。 「知ってる人もいると思うが、俺と望月は付き合っている。」 「し、柊二さん!?」 「色々と正式に決まったら、改めて皆にも報告するが、基本俺は公私混同はしない。彼女であろうが、嫁になろうが、今まで通りにする。……が、もし、出来なかったらその時は温かい目で見てくれ」 「もー、鬼課長が何言ってるんですかー!」 「そうっすよ、鬼課長がニヤけるとか勘弁してくださいよ。不気味すぎて、雨降りますよ」 意外だった……。 昨日の居酒屋での 皆の悪口を聞いていたから まさか こんなふうに皆から 言ってもらえるとは思っていなかった。 .
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