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願いを 叶えてあげる、 そう言われて 連れてこられた場所は つい最近できたばかりの ホテルの最上階にあるスイートルームだった。 「あ、あの、柊二さん?」 「ん?」 「わ、私、こんな豪華な場所初めてで、どうして良いかわからないです」 部屋に入り いつもと変わらずに ネクタイを緩めながら 部屋を見渡す柊二さんとは裏腹に 初めて足を踏み入れた スイートルームに緊張していまだにドアの前に立っている私。 「クスッ。ひよ、おいで」 「え、あ」 柊二さんは なぜか部屋の電気を消し 手を引かれるがままに中へと入れば 大きな窓から 見える景色は一面オーシャンビューで 真っ暗な海をまんまるの 明るい月が照らし幻想的な光景が広がっていた。 .
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