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リビングにつくと
ソファーに座った柊二さんは
そのまま
自分の膝へと私を座らせて
ギュッと後ろから包み込むように抱きしめた。
「最後まで聞いた?」
「え?」
「俺が誘われてた時の会話、ちゃんと最後まで聞いてくれた?」
「い、いえ……」
仕事で呼ばれたから
柊二さんがなんて答えたのか
わからないままで柊二さんの
帰りを待っていたから正直、不安でたまらなくて
「あの、何て答えたんですか?」
「ん?家で可愛い婚約者が俺の帰りを夕食を作って待ってるからって断ったよ」
私の首筋へと
キスをひとつ落としながら
そう話す柊二さんの
言葉に胸の奥が甘くきゅんと高鳴った。
「好きでもない女といるよりも、大好きなひよと一緒にいる方が俺は幸せだからね」
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