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触れるだけのキスに
なんだか
物足りなさを感じて
ジッと柊二さんのことを見つめていると
フッと
小さく笑みをこぼした
柊二さんは不意に
私の左手を取り左手薬指へと優しくそっと触れた。
「……ん、覚えた」
「え?」
「いや、最近のひよは以前に増して綺麗になったから心配なんだよね、色々と」
「……心配?」
「まあ、鬼課長が溺愛してる婚約者にちょっかいかけるほどの強者は今のところいないみたいだけど、一応ね」
柊二さんが
何を言っているのか
正直、よくわからないけれど
それを
言ったら私だって
柊二さんをいつ他の女性に
取られるかって毎日心配で、不安で……
「え、ひ、ひよっ!?」
やり方が
わからなくて
いつも
柊二さんが私にしてくれるように
真似をして彼の首筋へとキスを落とした。
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