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「いいよ、気にしなくて」
「……でも。あ、そうだ、課長!何か私にして欲しいこととかないですか?」
「ん?」
「いつも食事を奢ってくれるお礼に、私、なんでもひとつ課長の願い事叶えます!」
奢らせてくれないなら
せめてものお礼がしたくて
前のめりで
課長へとそう聞けば
にっこりと優しく
微笑みながら私の頭にポンっと触れた。
「可愛い」
「あ、あの」
「でもね、ひよ。きみに好意を抱いている男の前でなんでもするなんて言ったらダメだよ?」
「え?どうし」
"キミのことギュッと抱きしめて
ひよの全部俺のモノにしたいって言ったらどうするの?"
耳元で甘く
囁くように
そう言った課長の言葉に
ボッと火がついたように
赤くなり胸の鼓動が早鐘のように高鳴った。
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