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「どうぞ」 「お、お邪魔します……」 ゆっくり 私の話を聞くためと 連れてこられた 場所は彼が住むマンションだった。 「コーヒーでいい?」 「え、あ、はい」 あまりの展開の 早さに思考がついていかない。 柊二さんと付き合う前に きちんと自分自身の過去に向き合うためにも 彼に 話を聞いてもらって 前に進もうって思っただけなのに まさか こんな形で柊二さんの部屋に 来ることになるとは想像すらしていなくて どうやって 柊二さんに話そうかと 色々と 思い出したり 言葉を考えたいけれど 部屋中に漂う彼の香りが 余計に私の緊張を増長させ全く集中できないでいた。 .
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