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「ひよは素直だね。」
「え？」
「俺の思惑通りに動いてくれて助かるよ」
そう
言いながら
どこかほくそ笑みながら
コーヒーカップを私の前へと置いた柊二さん。
「過去の話ってことは男だろ？少しでもひよが俺以外の男のことを思い出さないように、わざとここに連れてきた」
「なっ！」
「聞くとは言った。けど、やっぱり好きな子から他の男の話を聞くのは面白くないからね。せめて直前までひよの頭の中俺でいっぱいにしておきたかったんだ」
さ、策士だ……
にっこりと
優しく微笑みながらも
悪びれる様子なく
子供みたいなことを言い切った柊二さん。
「よいしょっと」
「え？あ、あの、そこに座るなら私、退きますよ？」
「ダメ」
「っ」
なぜか
柊二さんは
広いソファーで
座る場所なんてたくさんあるのに
私の身体を自分の足と足の間に
座らせ後ろから抱きしめるようにして座った。
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