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「……意を決して告白したんです。」
今まで
自分から
告白したことなんてなかった。
でも
どうしても
先輩に好きだと伝えたかったし
会社の指導係でも先輩と後輩の関係でもなく
もっと深い別の関係になりたいと
そう強く思うくらいに私は本気で彼のことが好きだった。
「その時、言われたんです。……気持ちは嬉しいけど、私のことは妹みたいな存在でそういう対象に見られないって……」
「……」
「私、本当に彼のことが好きだったのですごく悲しくて、その日は涙が止まりませんでした」
どれだけ
泣いても泣いても
涙は枯れることはなく
止めどなく溢れ出てくる一方で
そんなに
私自身
恋愛してきたわけではないけれど
きっとこんなにも
人を好きになったのは生まれて初めてだった。
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