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「ちょっと、ひより大丈夫!?」
「だ、大丈夫」
ハンカチで
口元を拭きながら呼吸を整える。
「ま、そんなわけないか。あの鬼課長の激甘な姿なんて想像できないしねー」
「あははは……」
鋭すぎる
同期の発言に
私はただただ
作り笑いを浮かべるしかできなかった。
だって……
「す、すみません、遅れました!」
「お疲れ、ひよ」
待ち合わせの
時間に遅れてしまい
走って
現れた私を見るなり
優しい笑みを浮かべるのは
正真正銘、会社では皆から鬼課長と呼ばれる人。
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