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柊二さんは
先輩とは全くの別人なのに
私は年上ってだけで
変に警戒してしまい拒むようになっていた。
「……すみません、長々とこんな話し……。」
「いや、話してくれてありがとう。」
そう
言いながら
私の頭を撫でてくれる
柊二さんのあたたかくて大きな手。
そっと目を閉じて与えられる
心地よさとぬくもりを身体全身で静かに感じていた。
「……ねぇ、ひよ。ひとつだけ言えることがあるんだけど、言ってもいいかな?」
「なんですか?」
「その男、アホだろ」
「へ?」
思いもよらない言葉に
驚きから閉じていた目を開けた瞬間
唇へと
チュッとリップ音を立てながら
軽く触れるだけのキスを落とした柊二さん。
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