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「辛いのに無理したらダメだよ。」
「は、はい……」
ここは会社で
医務室で
いくら人がいないとはいえ
普段
見慣れない柊二さんの姿は
私の胸をいつも以上に高鳴らせた。
「……いいんですか?」
「ん?」
ベッドの横に
腰掛けた柊二さんは
私の顔を優しく覗き込み頭を撫でる。
「ここ、会社ですよ?」
「ん、知ってるよ」
「……いいんですか?私情をもちこんでも」
「そのつもりだったし、今も根本的な考えは変わってないよ。だけど、唯一俺の固定概念を簡単に覆すんだよね、ひよは」
ギシッと音を立て
ベッドが軋む音が響くとともに
私のおでこに優しくそっと
触れるだけのキスを落とした柊二さん。
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