2/10

1274人が本棚に入れています
本棚に追加
/126ページ
「久しぶりだな、望月」 「……」 仕事で使った ファイルを倉庫の棚に 片付けていると 山根先輩が私へとそう声をかけてきた。 「久々に会ったんだから、声かけてくれるかと思ってたのに、さすがに無視は酷いんじゃない?」 「……すみません。特に先輩と話すことないので」 「棘のある言い方だな。でも、望月になくても俺にはあるし、あったんだよ。今も、あの頃も」 「……」 「なあ、望月。なんで急に会社やめたの?仮に辞めるなら俺に相談くらいしてくれても良かっただろ?」 あの時の私は いつも 何かあったら 私はすぐに先輩に相談していた。 そんな私が 先輩に何も言わずに 会社を辞めた理由が本当にわからないのかな…… .
/126ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1274人が本棚に入れています
本棚に追加