4/10

1275人が本棚に入れています
本棚に追加
/126ページ
ドンっ。 「あ、すみませ」 「望月、前見て歩け、ってお前……」 運がいいのか悪いのか 私がぶつかった相手は柊二さんだった。 彼を 見た瞬間 ここが会社ってことを 忘れて思わず抱きつきそうになった。 「泣いてるのか?」 「え?あ、そうなんです。それが倉庫に大きな虫がいて、怖くて……」 「……」 「じゃあ、私」 "夕方、仕事が終わり次第駐車場にきて。 大きな虫の話はその時聞くから" ボロが出る前に その場を離れようとした瞬間 私の耳元で甘く 囁くようにそう言った柊二さん。 .
/126ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1275人が本棚に入れています
本棚に追加