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私たちの会社は
特に恋愛禁止なんてルールはない。
けれど
なんとなく会社では
お互い上司と部下を貫き通していた私たち。
「……俺は会社で煙たがられてるからな。そんな鬼課長な俺が彼氏だなんて言われたらひよが嫌な思いするだろし、公私混同すべきでないと思ってたから、あえて自分から言うことはしなかったけど、でも限界。ひよは俺のモノだって言ってもいい?」
「私はそんなこと気にしません。たしかに鬼課長ですけど、本当の柊二さんが優しい人だってこと、私はちゃんとわかってますから」
「ひよ……」
「それより私のことばかり心配してますけど、柊二さんこそ相手が私でいいんですか?」
「おもしろいことを言う子だね、ひよは。俺は、ひよだから好きになったし、隣にいて欲しいと思ったから告白した。だからひよは自信持って俺の隣にいて?」
「柊二さん……」
ギュッと
私の身体を
抱きしめる腕に力を入れた柊二さん。
ふわりと
香る彼の香りが
鼻腔へと届き胸をドクンと高鳴らせ
それと同時に柊二さんにもっと触れたいって欲が芽生えた。
「クスッ。ひよ、なんて顔してるの?」
「あの、私……」
「……ん、言ってごらん?そしたら、ひよの願い叶うかもよ?」
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