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「どうして?」
「ん?ひよのこと、もともと迎えに来るつもりだったからね。仕事と早く終わったし、待」
彼の
言葉を遮るように
思いっきり
柊二さんの腕の中へと飛び込んだ。
「どうした?」
「……」
「……俺の悪口で盛り上がってた?」
「……」
「さっきも言っただろ?俺が周りから煙たがられてるのは知ってるって。だから、いつも俺はあえてこういう飲み会には参加しないようにしてるんだ。その方が、皆も伸び伸びと酒を楽しめるだろう?」
どこまでも
優しい柊二さん。
こんなにも
彼は優しい人なのに
何も知らないのに
文句ばかり言う周りの人たちが許せなかった。
「たとえ皆が柊二さんのことを煙たがってても、私は柊二さんが好きです、大好きです!ずっと味方でいます」
「ん、ありがとう。俺には、ひよがいてくれたらそれだけでいい。周りからどう思われても俺は気にしないよ。だから」
「ひよりー!!」
「あっ!」
私を
呼ぶ声がして
柊二さんから
離れようとした瞬間
彼は私を抱きしめる腕にグッと力を入れた。
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