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今日は、聡太さんのお父さんの会社の
創立記念パーティー。
普通は関係者しか会場には入れないけど
わたしは美音の姉なので
特別に参加することを許された。
そしてもう1人特別に許された人物がいる。
自分が主役!とばかりに赤い衣装を身にまとい
大きな胸を張っている。
どうやら、聡太さんが友達だからと
招き入れたらしい。会長が聡太さんと揉めている。
そりゃそうだ。
家族と友人とでは訳が違う。
しかも、事前に言わず、連れてくるとは。
聡太さんには妻がいるのに
女性を連れていたら噂が立つのもわからないのか。
美音も青ざめている。
長いため息をつき、グラスの水を飲む。
でも、その方が都合がいい。
これから、二人には地獄を見てもらうのだから。
わたしはスーツを着た背の高い男性と
アイコンタクトを取る。
男性はノートパソコンにUSBを差し込んだ。
彼はわたしの協力者だ。
高校時代、美音が好きだったらしい。
だから今回協力してくれた。
「では、皆様おそろいのようなので
創立記念式典を行いま……」
司会が後ろのスクリーンを見て固まった。
そこには里佳と聡太さんがラブホテルが入っていく様子の画像が映されていた。
さぁ地獄のパーティといきましょうか。
わたしはほくそ笑んだ。
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