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「同じ父さんと母さんから私たちは生まれたんだから、三人が力を合わせると光になると思うんだ。翔兄さんだけ光らせてるから私たちが影になるけど、三人で仲良くすれば、みんな光れて、みんな惹かれると思うんだ」
俊兄さんは、プッと吹き出した。
「何、いい話にしてんだよ。わかったよ、彩。お前のためにも、母さんのためにも、やってみるよ。でも、期待しすぎるなよ。俺はひねくれ者だからな」
体が軽くなった気がした。
「ありがとう、俊兄さん。きっと上手くいくよ」
その夜、私は有頂天になっていた。あんなことが起きるとも知らないで。
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