帰省

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朝、せいちゃんよりも早く起きて着替え、下に降りて朝食を作るために準備した。 珠江さんもまだ寝ているらしく、リビングは静まりかえっている。 「ふぅ...」 コーヒーを一口飲んで息をはく。 昔から、朝食を作る時にコーヒーを飲む癖があり、何故か早く作り終わる。 そうこうしていると、せいちゃんが降りて来る音がした。 「ルナ...おはよう...」 「うん!おはよう!」 眠たい目を擦りながら、せいちゃんは椅子に座る。 「ごめんね...昨日寝てるのに起こしちゃって...」 「大丈夫...」 「あ、もうご飯たべる?」 「うん...」 「ちょっと待ってて!」 私は、せいちゃんの分の朝食を、せかせかと運び、テーブルにならべる。 「ルナは食べないの?」 「うん、コーヒーだけで良い」 「わかった...頂きます!」 「どうぞ召し上がれ」 言うが早いか、喉に詰まるんじゃないか?と言う勢いで食べ始めた。 「ふふ...」 それを、キッチンから眺めながらコーヒーを啜る。 「食べたら病院行くでしょ?」 「うん」 「じゃあ、支度してくる」 「OK...皿は洗っとく」 「うん!ありがとう!」 私は、せいちゃんにウインクして二階に上がった。 「ふぅ...」 ここ数日、特に朝欲が無い...特に体調が悪いという訳でも無い...。 「なんでだろうなぁ...」 呟きながら支度をし、下に降りた時には、せいちゃんがリビングで寛いでいた。 「もう行ける?」 「行けるよ!」 「うん!じゃあ行こうか?」 「OK!」 私達は、仲良く手を繋いで病院へ向かった。
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