日常

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日常

6月10日 10時半 雫丘出版「晴海編集部」 「堂城副編集! 浜中商事の浜中様から、2番にお電話です」 ※浜中商事は、どら焼きを専門に販売、製造するしている会社。  自分のデスクで、沢山の資料を前に、来月号の「晴海」に載せる特集ページメインをどうするか悩んでいると、渋谷咲が堂城に電話ですと声を掛けてきた。  ※渋谷咲は、元黒蝶の音無悠と結婚そし、3年前に雫丘出版を辞めた滝川春の代わりに、雫丘出版に入社した中途採用者の23歳。 「解った」   渋谷の呼びかけに、堂城は、資料からから視線を外し、受話器を取り、内線に出る。 「はいもしもし。お電話変わりました。堂城です。これは、浜中様。先月は、お忙しい中、わが社の取材を受けて頂き本当にありがとうございました。えっ? あぁ! 解りました。すぐに担当の者に確認して折り返します」  堂城、浜中拓斗との電話を切ると、小泉璃菜と今から取材に行こうとしていた黒木胡桃を呼び止め、自分のデスクに呼んだ 「黒木、取材行く前にちょっといいか?」 「あぁはい! 璃菜ちゃん! ごめんだけど、駐車場で待ってくれる?」  黒木胡桃は、小泉に、社用車の鍵を渡す。 「解りました」  小泉は、胡桃から鍵を受け取ると、独り晴海編集部から出て行った。 ★
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