死神さん?

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「そうだね? 私も、そこまで怖い人ではないと思うよ! でも、それは、あくまで、私、個人の考えであって、その人の事を良く知らない人から見たら、やっぱり怖いんじゃないかな? ほら? 黒木ちゃんだって、初めて会う人、には緊張するでしょ? この人一体どんな人なんだろうって? それと同じだよ? だから、もし、黒木ちゃんが死神さんに出会って、怖がれずに、話しかけてみたらいいんじゃない? 案外、友達になれるかもしれないよ?」 「なれますかね? 死神と?」 「なれるよ! 死神だって一人よりか、友達がいた方が絶対楽しいよ?」 「だったら澤井先輩も、一緒に死神の友達になりませんか?」 「えっ!」  まさかの提案に、澤井は、思わず声が裏返える。  私が、堂城君と友達に?  いやいや? そんなの絶対無理。 「だって、みんなで、友達になって方が何倍も楽しい、そしたら、みんなも、声を掛けやすくなるんじゃあないですか! その……死神って呼ばれている人にも黒蝶のその人に」 「えっ? あぁそうだね! 黒木ちゃん! グッとアイデア」 「よかった。じゃあ? 澤井先輩! 私、自分の分の先に、レジで会計してきますね?」  自分の伝票を手の取り、立ち上げる黒木。 「黒木ちゃん! 今日は、私が奢れるよ!」 「ダメですよ! 先輩! 自分は自分で払います」  澤井の言葉を払いのけ、伝票を手にテーブルから離れる黒木。  そんな黒木を見つめながら…… (私が、堂城君と友達に……本当に?) ★
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